リビアでカダフィ政権の部隊と反政府勢力の戦闘が続くなか、先にカダフィ政権から離反したクーサ前外相が、リビア情勢を巡る国際会議が開かれる中東カタールを訪問することになり、リビア情勢の事態打開を図る動きが活発になっています。
リビアでは、東部のブレガや西部のミスラータなどでカダフィ政権側の部隊と多国籍軍の支援を受ける反政府勢力の間で一進一退の攻防が続いています。イギリス外務省によりますと、こうしたなか、先月、イギリスを突然訪れ、カダフィ政権からの離反を表明したクーサ前外相が、中東のカタールを訪れることになりました。カタールは、一連のリビア対応を巡って欧米諸国と緊密に連携を取っており、13日には、リビア情勢について関係各国が話し合う国際会議を主催する予定で、クーサ前外相はカタールの政府関係者などと意見を交換するということです。クーサ前外相は12日、リビアを出国して以来初めて声明を発表し、「リビアが、多くの血が流されるソマリアのようにならないため、すべての当事者に対し、内戦を避けるための取り組みを求める」と述べました。リビアではAU=アフリカ連合が停戦に向けた仲介を試みたものの合意に至らず、戦闘が長期化する様相を見せるなか、事態打開を図る国際社会の動きが活発になっています。