大手銀行の「みずほ銀行」は、給与の振り込み処理が大量に滞るなど、システムトラブルによって大きな混乱を招いた事態を重くみて、7月に予定されていた西堀利頭取の全国銀行協会の会長への就任を辞退する方針を固めました。
みずほ銀行は、先月15日以降、合わせて100万件を超える給与の振り込みなどが滞ったり、全国のATMが停止したりするなどのシステムトラブルが相次ぎ、個人の利用客や取引企業に1週間以上にわたって混乱が広がりました。みずほ銀行は、一連のトラブルは収束したとしていますが、金融庁は、東日本大震災の直後に銀行の根幹となる決済業務が滞った影響は極めて大きいとして、行政処分も視野に緊急の検査に乗り出しています。関係者によりますとこうした事態に、みずほ銀行は、7月に西堀頭取が金融界を代表する全国銀行協会の会長に就任することはできないなどとして、辞退する方針を固めました。全国銀行協会の会長は、大手の「三菱東京UFJ銀行」と「三井住友銀行」、それにみずほ銀行のトップが、順番に就任するのが慣例になっていますが、不祥事を理由に就任を辞退するのは、極めて異例です。