ドイツを中心に欧米諸国に広がった病原性大腸菌「O104」の感染を巡って、ドイツ西部の州政府は、国内の農場で生産されたもやし類から初めて同じ型の大腸菌が検出されたと発表し、感染源である可能性が極めて高いとの見方を示しました。
これはドイツ西部のノルトライン??ウェストファーレン州の州政府が、10日、明らかにしたもので、病原性大腸菌「O104」の感染者が出た家庭の生ゴミの中にあったもやし類から初めて同じ型の大腸菌が検出されたということです。このもやし類は、ドイツ北部のニーダーザクセン州の農場で生産されたもので、州政府では、ゴミの中で包装が開けられた状態だったことから断定はできないとしながらも、「O104」の感染源である可能性が極めて高いとの見方を示しています。「O104」の感染は、ドイツを中心にヨーロッパ各国やアメリカなど16か国に広がり、ドイツ人30人とドイツに旅行していたスウェーデン人1人の合わせて31人が、腎臓の機能が低下する溶血性尿毒症症候群などで死亡し、患者数は3000人を超えています。州政府としては、感染源をほぼ特定したことで、これ以上の感染の拡大を防ぎ、事態の収拾を図りたい考えです。