福島県内の農家が出荷した牛の肉から、新たに放射性物質が検出された問題で、福島県は、餌の干し草が外気の放射性物質に汚染されていた疑いが強いとする調査結果を国に報告しました。県は「原因が明らかになった」として見送られていた福島県産の肉牛の出荷停止を解除するよう国に求める方針です
この問題は、福島県浪江町の農場からことし4月に出荷され、食品メーカーに保管されていた12頭分の牛の肉から最大で国の暫定基準値のおよそ2倍の放射性セシウムが検出されたもので、先週、予定されていた福島県産の肉牛の出荷停止の解除が見送られました。福島県によりますと、県の調査に対し牛を出荷した農家は、「餌の干し草は輸入したもので牛舎に保管していた」と説明していますが、保管場所は、外気の入り込む牛舎の通路で、当時、農場の周辺では、非常に高い値の放射線量が観測されていたということです。牛舎に干し草は残っていませんでしたが、福島県は、外気が牛舎に入り込んで干し草が放射性物質に汚染されていた疑いが強いと判断し、22日、この調査結果を国に報告しました。福島県は「原因が明らかになった」として、見送られていた出荷停止をできるだけ早く解除するよう国に求める方針です。