国連の安全保障理事会はリビア情勢について協議を開き、パン?ギムン事務総長は、反政府勢力で作る国民評議会による国造りを支援するため、新たな安保理決議に基づいて国連の要員を派遣したい考えを示しました。
国連安保理は、30日、リビアでカダフィ政権が事実上崩壊したものの、カダフィ大佐の行方が分からず、大佐の支持勢力の抵抗も続いている状況を受けて協議を行いました。この中で、パン?ギムン事務総長は「全体の流れはよい方向だ。戦闘が速やかに終結することを期待する」と述べました。そのうえでパン事務総長は「リビアは国際社会の支援を求めている。安保理の強い決定の下に、速やかに国連の要員を現地に派遣したい」と述べ、反政府勢力で作る国民評議会による国造りを支援していく考えを示しました。これに関連して、国民評議会側のダバシ国連次席大使がNHKの取材に応じ「軍隊、警察などの整備から、教育、保健、産業、農業といった幅広い分野での支援が必要だ」と述べ、歓迎する意向を示しました。一方で、ダバシ氏は「カダフィ政権が崩壊すれば平和が回復される。他の紛争が起きた国とは異なりPKO=国連平和維持活動の部隊の派遣は必要ない」と述べました。