カダフィ政権が崩壊したリビアについて、国連安全保障理事会は、新しい国づくりを支援する支援団を発足させるとともに、カダフィ政権に対して科してきた制裁措置の一部を解除する決議を、全会一致で採択しました。
カダフィ政権が崩壊したリビアでは、国民評議会が暫定政権の樹立に向けた準備を進めています。国連安保理は、これまでカダフィ政権に対する制裁決議などを採択してきましたが、16日には、国民評議会による新しい国づくりを支援する決議を全会一致で採択しました。決議では、憲法の制定や選挙の実施、治安の維持などを支援する国連の支援団を発足させるとともに、カダフィ政権に対して科してきた経済制裁や武器の禁輸措置の一部を解除する、などとしています。決議の採択を受け、リビアのダバシ国連次席大使は、「きょうは独裁政権が崩壊した歴史的な日だ。もはやリビア国民に対する人権侵害はない。カダフィ政権の暴政に対する勝利を祝いたい」と述べ、決議で打ち出された措置を歓迎しました。リビアへの支援を巡っては、来週、国連総会に合わせてニューヨークで関係国による会合も開かれ、各国が具体的な支援策を表明するものとみられます。