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『カトマンズ紀行』18

时间: 2016-04-06    进入日语论坛
核心提示:スワヤンブナート王宮見学はあっという間に終わってしまった。ま、こんなもんかな、という感じである。建物や財宝はともかく、王
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 スワヤンブナート
 
王宮見学はあっという間に終わってしまった。ま、こんなもんかな、という感じである。
 
建物や財宝はともかく、王宮に勤務する衛兵や係官は外見からはピシっとしているがやはり中身はどこまでもネパール人なのであった。
 
さて、見るべきものは見つ今やまからむ、とて次の目的地に向かうことにした。いったんホテルに戻り、タクシーを頼む。行き先はスワヤンブー、仏教のお寺である。日本語のガイドブックにはスワヤンブナートとあるが、現地の表記ではスワヤンブーのようである。仏教の印である眼が描かれている塔が特徴的で、この眼はブッダの眼を表すという。
 
タクシーの運ちゃんは「日本人か。おれは日本が好きだ」といいながら機嫌よく走りだした。タメール地区という雑然とした商業地区を抜け、がたがたの山道をくねくねと走り、崩れかけた民家の塀の脇をすり抜ける。細い道をずんずん行くと対向車がやってきた。相手の運転にちょっと悪態をついてがんがん突っ込んで行く。
 
途中、牛がたたずんでいる。牛の脇はさすがにそろそろと通る。
 
スワヤンブーは小高い丘の上にある。正式にはふもとから参道を歩いて行くらしいが、中腹に車を横づけできる観光客用の駐車場がある。運ちゃんは30分もあれば十分だというが、一応1時間待ってもらうことにして歩きだす。さすがに観光客の通り道だけあって土産物屋の攻勢がすごい。
 
坂を上り切ったところでが境内である。境内の真中に例の眼のかかれた塔がそびえており、尖塔からはこれもまた仏教の寺であることを示す旗がひらひらとひらめいている。ヒンドゥーの寺院に比べると満艦飾といった感じで、かなり派手である。
 
ここは別名「猿寺」とも呼ばれ、至るところに猿がいる。仏教でもヒンドゥー教でも猿は大事にされるので大人しく、危害を加えるようなことはない。
 
境内はそれ自体が城壁に囲まれたごくごく小さい町のようになっていて、民家が軒を並べている。中央に広場があり、そこに面していくつか土産物屋がある。老婆が椅子を持ち出してきて一斗缶に焚火を起こす。どこからともなく人が集まってきて数人で焚火を囲む。黒い犬が走り回っている。
 
裏手に行くと観光客がカメラを構えている。遠くヒマラヤが見えた。何枚か写真を撮る。カメラを手に城壁に沿って歩く。空は青く、山は白い。雨上がりで空気は澄み、気持ちのいい午後である。
 
城壁から見下ろすと、野性のランタナが咲いている。
 
ランタナは花の色が次々と変わる花で、七変化(シチヘンゲ)とも言われるアメリカ原産の熱帯性の植物である。自宅で何種類か育てているが、寒さにはてきめんに弱く、越冬には手間がかかる。大きくなるにつれて樹化すると聞いてはいたが、なるほど斜面に沿って枝葉を繁らせており、風土にあっていることがわかる。
 
荷物の中のおびただしい防寒具のことが再び頭をよぎる。
 
塔の脇にあるちょっとしたスペースに、人々が車座になって集まっている。給食のように食べ物が配られ、食事が始まった。2~30人はいるだろうか。女性と子供が多い。カレーに雑穀、豆といった食事をしている。食事といっても椅子やテーブルがある訳ではない。女性は立て膝である。食べ物も地べたに置いてある。
 
人々から少し離れ、城壁に竹棹を肩にかついだ少年が腰かけている。棹は長くて太くて少年の体に余っている。彼はそれで食べ物を狙って寄ってくる猿を追い払う役目を負っているようだ。その仕事が気に入っているらしく、懸命に猿を追い立てている。
 
カメラを向けると、ちょっとはにかみながらポーズをとった。
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