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海底魔术师-洞穴里的监牢(3)

时间: 2021-09-10    进入日语论坛
核心提示: 小林君は、げんきよくこたえました。 それから、明智探偵は、こうしの外に出て、そのちかくの岩あなの中にかくしておいた漁師
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 小林君は、げんきよくこたえました。
 それから、明智探偵は、こうしの外に出て、そのちかくの岩あなの中にかくしておいた漁師の着物ときかえ、賢吉少年をつれて、岩のトンネルをグルグルまわりながら、陸地にひらいている、れいの小さな穴の方へいそぐのでした。
 それからしばらくすると、賊の洞窟の中に、なんだか、えたいのしれない、きみょうなことが、おこりました。
 賊の手下のひとりが、懐中電灯を持って、岩のトンネルの中を歩いていますと、向こうの方に、黒い人かげのようなものが、チラッと動くのが見えました。なんだか、ひどくせいのひくい、子どもみたいなやつです。賊の手下は、おやっとおもって立ちどまりました。
「あんな小さなやつは、なかまにはいないはずだ。ひょっとしたら、賢吉のやつが、こうしをやぶってにげだしたのじゃないかしら。」
 もしそうだとすれば、たいへんです。その男はキッとなって、いきなり、その黒い人かげをおっかけました。
「おい、そこにいるのは、だれだ。まてっ、またないか。」
 懐中電灯をふりてらして走りましたが、小さな人かげは、まるでリスのようにすばやくて、迷路の洞窟の中を、グルグル逃げまわるので、とうとう見うしなってしまいました。
「チェッ、すばしっこいやつだ。だが、もしあれが賢吉だったとすれば、ろうのこうしの中が、からっぽになっているはずだ。よしっ、それをたしかめてみよう。」
 男は、そうおもって、ろうごくの方へいそぎました。そして、こうしの外に立つと、懐中電灯で中をてらして見ましたが、ふしぎなことに、賢吉少年は、ちゃんとそこにいたではありませんか。岩べやの向こうのすみっこに、首をうなだれて、じっとうずくまっているのです。
 男は、中にはいってしらべてみようとおもいましたが、こうしの戸には、大きな錠がついていてかぎがなくてはひらくことができません。そのかぎは明智探偵のばけている、あのジャンパーをきた賊の手下が持っているのです。そこで、男は、その手下をさがすために、みんなのいる広い洞窟の方へ、かけだしました。
 岩のトンネルをかけていますと、またしても、向こうのやみの中に、小さい黒い人かげが、チラッと見えました。いそいで、その方に懐中電灯をむけました。すると、パッと、まがりかどのむこうへ、姿をかくしましたが、そいつは、賢吉少年とそっくりの学生服をきていました。せいのたかさもおんなじです。
 男は、ゆめでも見ているような、へんな気持になりました。賢吉少年がふたりになったのです。ひとりはかぎのかかったこうしの中にうずくまっている。ひとりは、洞窟の中を、自由じざいにかけまわっている。こんなふしぎなことはありません。男はなんだか、気味がわるくなってきました。そこで、その男は、いきなり、黒ふくめんの首領の部屋へかけこんで、ことのしだいをつげますと、首領は、みんなで、かぎを持っているジャックを、さがすように命令しました。
 しかし、賊の手下たちが手わけをして、三十分ほども洞窟の中をさがしまわっても、きみょうな子どもも、ジャックも、どうしても、みつからないのでした。
 その捜索がむだにおわって、また三十分もたったころでした。ひとりの手下が、首領の部屋にかけこんできて、あわただしく報告しました。
「首領、きました、きました。賢吉のかかりのジャックのやつが、どこからか、ヒョッコリ帰ってきました。いまここへやってきます。」
 ジャックというのは、ろうごくのこうしのかぎを持っている男のあだなです。
 その報告が、おわるかおわらないうちに、首領の部屋の入口へ、ジャックがスーッと、姿をあらわしました。ジャンパーにカーキズボンの、あの男です。

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