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怪奇四十面相-漆黑的眼睛

时间: 2021-11-21    进入日语论坛
核心提示:まっ黒な目 飛行機には小林少年と、三人の黄金どくろの持ちぬしのうちの、黒井博士と松野さんが乗って、さきに出発し、もうひと
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まっ黒な目


 飛行機には小林少年と、三人の黄金どくろの持ちぬしのうちの、黒井博士と松野さんが乗って、さきに出発し、もうひとりの八木さんは、どくろ島探検の助手をやとって、あとから、汽車で行くことになりました。
 黒井博士と松野さんと小林少年とは、双眼鏡、懐中電灯、長いロープ、登山用のピッケルなど、怪島探検の道具を、いろいろ用意し、みがるな服装で、飛行場にいそぎ、ぶじ新聞社の飛行機にのりこみました。
 その小型飛行機は、一時間もかからないで、名古屋市の郊外の飛行場に着陸、そこには、電話でたのんでおいた自動車が、まちかまえていました。三人はやすむひまもなく、その自動車にのりこんで、急行電鉄の駅にかけつけ、電車で三重県の南の終点まで、それからまた自動車をやとって、森戸崎の近くのさびしい漁師町につきました。
 明智が暗号文をといて、新聞社とうちあわせ、いそぎにいそいで、出発の用意をととのえたのが、午後三時でした。名古屋までは一時間でも、それからさきが四時間ほどかかったので、森戸崎についたのは、もう夜の八時半ごろでした。
 その漁師町には、さいわい、小さな宿屋がありましたので、三人は、そこへとまることにし、東京の明智探偵のところへ電報をうち、また、急行電鉄の終点の駅に、とめおきの電報で、あとからくる八木さんにあてて、町の名と宿屋の名を知らせました。
 もし、四十面相が、三人よりはやく、東京を出発したとしても、せいぜい二時間か三時間のちがいしかないはずです。旅客機でとぼうとしても、時間がうまくあいませんから、汽車で来るほかはないのです。それなら、いまごろは、まだ汽車に乗っているか、終点の駅についたばかりでしょう。その駅から、汽車も電車もない道が、ひじょうに長いのですから、とても今夜のまには、あいません。どこかで、ひとばんとまって、あすの朝、自動車をたのむことになるでしょう。ですから三人が、あすの夜あけに、船に乗れば、四十面相に、先手をうたれる心配は、すこしもないわけです。
 三人は、二通の電報をうたせたあとで、宿屋の主人を呼んで、どくろ島のことをたずねてみました。
 主人は六十歳にちかい、正直そうなじいさんでしたが、三人が、どくろ島を探検すると聞くと、「とんでもない。」といわぬばかりに目をまるくして、顔のまえで、手をふってみせるのでした。
「どんな事情が、おありか、ぞんじませんが、それは、およしなさいませ。あれは魔の島です。おそろしい(ぬし)がすんでいるのです。」と、さも、こわそうに言うのです。黒井博士は、にこにこして、
「いったい、どんな主がすんでいるのですか。」
と、たずねました。
「それは、だれも知りません。その主を見たものは、死んでしまったからです。もう五、六年まえのことですが、みんなが、とめるのもきかずに、このまちの、ひとりの若い漁師が、どくろ島のほらあなのなかへ、はいったのです。それは『底なしのほらあな』と言われているのですが、その漁師は、どこまで、穴がつづいているか、さぐってみるのだと言って、懐中電灯をもって、ひとりで、おくへ、おくへと、はいっていったのです。
 友だちの漁師たちは、ほらあなのそとで、長いあいだ、まっておりました。いまに出てくるか、いまに出てくるかと、まっておったのです。すると……。」
 宿屋の主人のじいさんは、そこで、ことばをきって、さも、おそろしそうに、あたりを見まわすのでした。
「すると、どうしたのですか。」
 小林少年が、まちかねて、たずねます。
「すると、ほらあなの、ずうっと、おくのほうから、かすかに、キャーッという、悲鳴が聞こえてきたのです。みんなが、まっさおになって、顔みあわせていますと、しばらくして、ほらあなの中から、その若い漁師が、ころがるように、とびだしてきました。
 見ると、魔ものにひきさかれたのか、岩かどでやぶれたのか、着物はズタズタにちぎれ、顔色は土のようで、『たすけてくれッ。』と、さけんで、そこにたおれたまま、気をうしなってしまいました。
 友だちたちは、その若者をかいほうして、船に乗せ、うちまでとどけてやりましたが、若者は、それから熱病になって、(とこ)についたまま、みんなが、なにをたずねても、返事もせず、みょうなうわごとばかり口ばしりながら、ひと月もたたないうちに、死んでしまいました。魔ものにみいられて、とり殺されたのです。」
「それで、その若者は、どんなうわごとを、口ばしったのですか。」
 黒井博士が、たずねますと、じいさんは、また、こわそうに、あたりを見まわして、
「いろんなことを、言ったそうです。しかし、そのわけは、だれにもわかりません。さようです。こんなことを言ったそうです。ええと……、『おそろしいッ。たすけてくれッ。でっかい、まっ黒な目が、にらんでいる。』とね。まっ黒な目というのは、どんな目だか、わかりませんが、それが、たえず、まぼろしのように、あの男に、つきまとっていたらしいのですよ。
 それからもうひとつ、おぼえていますが、『金色の化けものだ。金色のまさかりのような歯で、おれをくい殺そうとした。』と、いうようなことを、口ばしったそうです。なんにしても、あのほらあなのおくには、えたいのしれない、化けものがすんでいるにちがいありません。
 それからというもの、漁師たちは、けっして、あのどくろ島へ、ちかよらないのです。悪いことはもうしません。だんなさまがたも、すいきょうなまねは、およしなさるが、よろしゅうございます。だいいち、あの島へ、船を出せとおっしゃっても、みんな、こわがっておりますから、だれも、しょうちいたしますまい。」
 じいさんの話をきいて、三人は顔を見あわせました。化けものなどを、信じもしなければ、こわがるわけでもありませんが、船をたのむことができないというのは、じつに、こまった話です。黒井博士はしばらく考えたあとで、ひざをのりだして、じいさんを、ときつけようとしました。
「いや、わたしたちの探検には、ふかいわけがあるので、けっして、やめることはできないのです。それに、その化けものは、ほらあなのおくにいるのでしょう。だから、ほらあなへ、はいらなければいいじゃありませんか。ただ、船を、あの島へつけてくれればいいのですよ。お礼はじゅうぶん出します。勇気のある人をさがしてください。」
 そんなふうに、たのんでも、じいさんは、なかなか、しょうちしませんでしたが、黒井博士は、お礼の金高(きんだか)を、だんだん、せりあげて、しまいには、船の持ちぬしにも、船をこいでくれる人にも、また、島のあんないをしてくれる人にも、ひとりに十万円ずつ、お礼をすると、言いだしたものですから、じいさんも考えなおして、「それじゃあ、ひとつ、心あたりを、たずねてみましょう。」ということになり、部屋を出てゆきましたが、三十分ほどして、三人のたくましい漁師をつれて、かえってきました。
「この三人が、十万円ずつくださるなら、船を出すともうしております。しかし、島にあがって、ごあんないはしますが、けっしてほらあなの中へは、はいらないから、それだけは、念をおしておいてくれ、と言うのです。」
 見ますと、ひとりは船の持ちぬしという五十ぐらいの漁師で、あとのふたりは、二十四、五歳の、くっきょうな若者です。
 そこで、黒井博士は、松野さんや小林少年とも、相談して、この三人をやとうことにきめ、あすの朝、夜があけしだい、船を出すようにたのみ、そのほかの、こまごましたことを、いろいろ、うちあわせたうえ、漁師たちをかえし、三人も、床につきました。


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