日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页

少年侦探团-黄金塔(2)

时间: 2021-09-19    进入日语论坛
核心提示: その奥座敷は十畳の日本間なのですが、まず、まわりのふすまや障子をぜんぶ、がんじょうな板戸にかえ、それに、いちいち錠前を
(单词翻译:双击或拖选)
 その奥座敷は十畳の日本間なのですが、まず、まわりのふすまや障子をぜんぶ、がんじょうな板戸にかえ、それに、いちいち錠前をつけ、かぎは主人と支配人の門野(かどの)老人のふたりだけが、はだ身はなさず持っていることにしました。これが第一の関所です。
 もし賊が、この板戸をどうかしてひらくことができたとしても、その中には、さらに第二の関所があります。それは部屋のまわりの畳の下に電気じかけがあって、賊がどこからはいったとしても、その部屋の畳をふみさえすれば、たちまち家中のベルが、けたたましく鳴りひびくという装置なのです。
 しかし、関所はこの二つだけではありません。第三のいちばんおそろしい関所が、最後にひかえています。
 黄金塔は、広さ六十センチ四方、高さ一メートル三十センチほどの、長い箱の形をした、りっぱな木製のわくの中に入れて、その部屋の床の間に安置してあるのですが、この木のわくが、くせものなのです。
 本来ならば、このわくには四ほうにガラスをはるわけですが、大鳥氏はわざとガラスをはらず、だれでも自由に黄金塔に手をふれることができるようにしておきました。そのかわりに、わくの四すみの太い柱のかげに、赤外線防備装置という、おそろしいしかけがかくされていたのです。
 四本の柱に三ヵ所ずつ、つごう十二ヵ所に、赤外線を発射する光線をとりつけて、一口にいえば、黄金塔の上下左右を、目に見えぬ赤外光線のひもでつつんでしまってあるわけです。そして、もし、だれかが黄金塔に手をふれようとして、赤外線をさえぎりますと、べつの電気じかけに反応して、たちまちベルが鳴りひびくと同時に、そのさえぎったものの方向へ、ピストルが発射されるというおそろしい装置です。木のわくの上下のすみには、外部からは見えぬように、八丁の小型ピストルが、実弾をこめて、まるで小さな砲台のようにすえつけてあるのです。ただ、盗難をふせぐだけならば、黄金塔を大きな金庫の中へでも入れてしまえばいいのですが、大鳥氏は、せっかくこしらえさせたじまんの宝物を、人にも見せないで、しまいこんでおく気にはなれませんでした。そこで、気心(きごころ)の知れたお客さまには、じゅうぶん見せびらかすことができるように、こんな大げさな装置を考案したわけです。むろん、お客さまに見せるときは、わくの柱のかげにある秘密のボタンをおして、赤外線の放射をとめておくわけです。
 高価な純金の塔そのものも、たいへん世間をおどろかせましたが、この念入りな防備装置のうわさが、いっそう世評(せひょう)を高めたのです。むろん、大鳥時計店では防備装置のことをかたく秘密にしておいたのですけれど、いつとはなく輪に輪をかけたうわさとなって、世間にひろがり、塔のおいてある部屋にはいると、足がすくみ、からだがしびれてしまうのだとか、鋼鉄でできた人造人間が番をしていて、あやしいものがしのびよれば、たちまちつかみ殺してしまうのだとか、いろいろの奇妙な評判がたって、それが新聞にものり、今ではだれ知らぬものもないほどになっていました。
 二十面相はそこへ目をつけたのです。一夜に千万円もの美術品をぬすんだこともある二十面相のことですから、黄金の塔そのものは、さほどほしいとも思わなかったでしょうが、それよりも、うわさに高いげんじゅうな防備装置にひきつけられたのです。人のおそれる秘密のしかけをやぶって、まんまと塔をぬすみだし、世間をアッといわせたいのにちがいありません。
「どうだ、おれには、それほどの腕まえがあるんだぞ。」
 と、いばってみせたいのです。警察や明智名探偵を出しぬいて、「ざまをみろ。」と笑いたいのです。二十面相ほどの盗賊になりますと、盗賊にもこんな負けぬ気があるのです。
 名探偵明智小五郎は、その夕刊新聞の記事を読みました。翌日には、大鳥時計店の主人が、わざわざ探偵の事務所をたずねてきて、黄金塔の保護を依頼して帰りました。そして、名探偵は、むろんこの事件をひきうけたのです。
 前の事件で、軽気球のトリックにかかったのは、中村捜査係長はじめ、警官隊の人たちでしたが、明智にも責任がないとはいえません。賊に出しぬかれたうらみは、人いちばい感じているのです。こんどこそ、みごとに二十面相をとらえて恥辱(ちじょく)をそそがなければなりません。名探偵のまゆには深い決意の色がただよっていました。
 ああ、なんだか心配ではありませんか。怪盗二十面相は、どんな魔術によって、黄金塔をぬすみだそうというのでしょう。名探偵は、はたしてそれをふせぐことができるでしょうか。探偵と怪人の一騎うちの知恵くらべです。悪人は悪人の名まえにかけて、名探偵は名探偵の名まえにかけて、おたがいに、こんどこそ負けてはならぬ真剣勝負です。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: