中国は世界でも植物資源が最も豊富な国の1つであり、高等植物だけで、も3万2000種類以上がある。北半球の寒帯・温帯・熱帯に広がる主要な植物はすべて中国に存在する。中でもアケボノスギ・ミル・セカイヤオスギ・コウヨウザン・イヌカラマツ・台湾スギ・福建コノテガシワ・トチュウ・ヌマミズキなどは中国独有の植物である。ケボノスギは大きな喬木で、世界でも珍しい貴重な植物である。イヌカラマツは長江流域の山間地区に見られる。世界の五大庭園で植えられている珍しい貴重な樹木の1つである。
中国の食用植物は2000種以上、薬用植物は3000種以上あり、長白山の人参・チベットの紅花・寧夏のクコ・雲南と貴州の三七などはいずれも貴重な薬材である。また花卉植物の種類も多く、「花の王」と呼ばれるボタンは中国の固有種で、中国の国花の一つとされている。
中国の森林は気候帯の分布に基づき、北から南に向かって寒帯温帯針葉樹林・温帯針葉樹と広葉樹の混合林・温帯落葉樹林と針葉樹林・亜熱帯常緑広葉樹林と針葉樹林・熱帯季節多雨林・多雨林が広がっている。そのうち亜熱帯森樹林は生物多様性と重要性において世界の同じ地帯でもほとんど見られない貴重なものだ。