2011年から2015年までの「第12次五ヵ年計画」期間中に、国は5000億元を水汚染対策に投入する予定だ。汚染が深刻な水域の水質改善のほか、既存の比較的水質がよい水域を保護する。前期は重金属や有機汚染物などのモニタリングを強化する。2015年、重点流域の主要汚染物の排出総量と、河川に流入する総量の持続的な削減と化学的酸素要求量(COD)の排出総量を2010年に比べ9.7%削減し、アンモニア窒素の排出総量を11.3%削減する。
これと同時に、全国規模で大気の質に対するモニタリングと対策に取り組む。2012年2月、国務院は「空気質の新しい基準」を公布し、PM2.5の平均濃度規制値とオゾンの8時間平均規制値を増設し、PM10、二酸化窒素などの汚染物の濃度規制値も厳しくした。
2013年9月、国務院は初めて『大気汚染対策行動計画』を公布し、5年で全国の空気の全体的な改善と重度汚染天候の大幅減少、特に現在、空気汚染が最も深刻な北京、天津、河北、長江デルタ地帯、珠江デルタ地帯などの地域の大気の好転を実現することを約束した。この初めて国務院の名義で公布した大気汚染対策計画には、2017年までに北京のPM2.5など微小粒子物質の年平均濃度を60μg/m³以内に抑える目標を立てた。現在、北京のPM2.5は90~100μg/m³で、先進国の都会より遥かに高い。
大気汚染の対策として、自動車の排気ガスによる汚染の削減に取り組み、2013年9月、中国国家環境保護省は軽型自動車における国のV排出基準を公布し、ガソリン車の窒素酸化物の排出基準を25%厳しくした。汚染対策での新しい指標である粒子物質の数を新に増やした。この基準は2018年1月1日から全国で実施する予定。北京市は既存の「京V」を止め、繰り上げて「国V」基準を実施する。