『三国志』の作者・羅貫中は学識が非常に広い人物である。彼が生きた14世紀は民族間の争いと階級的対立が異常に際立った時代であった。元代はモンゴル人が政権を握り漢民族に対して高圧的な統治を実施していたので、全国各地で漢民族の武装蜂起が相次いでいた。青年時代の羅貫中も武装蜂起に参加したことがある。
『三国志』は紀元184年から280年の間の歴史を物語っている。羅貫中は三国時代の歴史や伝記、民間伝説などを収集し、自分の政治信条や武装蜂起に参加した体験と結びつけて、「魏」・「呉」・「蜀」三国間の政治や軍事闘争の歴史を見事に書き上げた。
『三国志』は文学的価値があるだけでなく、歴史学、人間学、心理学、謀略学、軍事学など多角的な価値があり、現代でも通用する意義を持っている。そのため、現在『三国志』を研究する専門家や学者がますます多くなってきている。
そして、『三国志』も世界各国の人々にも愛され、「真に庶民のための傑作」と評価されています。