外国人の定住に伴い、それぞれの伝統建築がマカオに運ばれてきた。これによって、マカオは近代西洋建築物が中国に伝わった第一ステーションとなった。特にポルトガル人がマカオで建てた建物は、本土との密接な関係を表してる。事実上、ルネッサンス時代後の建築様式やデザインは、アジアのその他の建築要素と合わせて、マカオで新たな変化を生み、独特な建築様式になった。
四百年あまりの歴史の中で、中国人とポルトガル人は「マカオ歴史市街地区」に、異なる生活エリアを建てた。これらのエリアにはマカオの東洋式と西洋式の建築の特色が見られる他、両国人民の異なる宗教、文化および生活習慣の融合と相互尊重が認められる。このような包容的な雰囲気は、マカオのもっとも特色のあるところであり、価値のあるところである。
世界遺産として評価された理由は、中国領土内に現存する最も古く、完璧に保存されている中国と西洋の建築物の融合があり、約400年に渡る東洋と西洋文明の交流点として認められたことだと言われている。世界でも類をみない異文化共生の地として世界遺産に登録された。