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Ⅱ 様よう子す
ものごとがどんな状じょう況きょうか、または動どう作さがどんな様子かを言いいた
いとき
★2
1 ~かのように・~かのような・~かのようだ
2 ~ようにして
3 ~げ
★1
4 ~ともなく・~ともなしに
5 ~ながら(に)・~ながらの
6 ~んばかりに・~んばかりの・~んばかりだ
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Ⅱ・1 ~かのように・~かのような・~かのようだ ★2
【~ように】
①彼かの女じょは事じ故この後あとも、何なに事ごともなかったかのように明るくふる
まっていた。
②リンさんはその写真をまるで宝たからものか何かのように大切にしている。
③山やま口ぐちさんは事じ情じょうをよく知っていたはずだが、何も知らないかのような
顔かおをしていた。
④結けっ婚こん式しきの日は、まるで夢ゆめの中にいるかのようだった。
接続 普ふ通つう形けい(ナAである/N・Nである)+かのように
▶1)実じっ際さいにはそうではないが、「まるで~ように」と何かにたとえて言うときの表ひょう現げん。
2)②の「~か何か」は「~か、またはそれに類るいするようなもの」という意味で慣かん用よう的てきに使われる。
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Ⅱ・2 ~ようにして ★2
【少し~ような動どう作さをして】
①玄げん関かんのドアを開けると、犬が転ころがるようにして飛とび出だしてきた。
②今日はうれしいプレゼントが届とどく日だった。ぼくは飛とぶようにして家に帰った。
③この汚よごれはたたくようにして洗あらうとよく落おちます。
接続 Vる+ようにして
▶「実じっ際さいにそうするのではないが、そのような気持ちで」、または「ちょっとそのような動どう作さをしながら本
ほん来らいの動作をする」と言いたいときの表ひょう現げん。
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Ⅱ・3 ~げ ★2
【~そう】
①「この絵え、よく描かけたね」と言うと、子どもはさも満まん足ぞくげにうなずいた。
②今日のマリはなんとなく寂さびしげな表ひょう情じょうをしている。
③会かい議ぎの後あと、彼かれはいかにも不ふ満まんありげだった。
接続 イAい/ナA+げ(Nあります+げ の形かたちもある)
▶1)人の気持ちを表あらわす言こと葉ばにつき、「そのような様よう子すである」と言いたいときに使われる。やや古い
言い方。目め上うえの人の様子を言うときにはあまり使わない。
2)「いかにも・さも」などの言葉といっしょに使うことが多い。ほかに「意い味みありげ・苦くるしげ・はずかし
げ・不ふ安あんげ・懐なつかしげ」などの例れいがある。
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Ⅱ・4 ~ともなく・~ともなしに ★1
【特とくにそうしようというつもりでなく】
①祖そ父ふは何を見るともなく窓まどの外を眺ながめている。
②カーラジオを聞くともなしに聞いていたら、とつぜん飛ひ行こう機き墜つい落らくの
ニュースが耳みみに入ってきた。
③夜、考えるともなしに会社でのことを考えていたら、課か長ちょうに大切な伝でん言ご
んがあったことを思い出した。
④彼かれはいつからともなく、みんなに帝てい王おうと呼よばれるようになった。
⑤彼は置おき手紙をすると、どこへともなく去さっていった。
接続 Vる+ともなく
▶「特に目もく的てきや意い図とがなく、ある行こう為いをする」と言いたいときに使う。「~ともなく」の前ぜん後ごに
は同じ意味の動どう作さ性せいの動どう詞し(見る・言う・聴きく・考える、など)が来る。「なんとなく~していた
ら、こんな意い外がいなことが起おこった」と言いたいときによく使われる。④⑤のように疑ぎ問もん詞しとともに
使った慣かん用よう的てきな使い方もある。
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Ⅱ・5 ~ながら(に)・~ながらの ★1
【~の状じょう態たいのまま】
①戦せん火かを逃のがれてきた人ひと々びとは涙なみだながらそれぞれの恐おそろしい体
験を語った。
②彼かれには生うまれながらに備そなわっている品ひん格かくがあった。
③20年ぶりに昔むかしながらの校こう舎しゃや校こう庭ていを見て懐なつかしかった。
④モーツァルトは生まれながらにして音楽の天てん才さいであった。
接続 N+ながら(に)
▶~のまま変へん化かしない状じょう態たいを表あらわす。慣かん用よう的てき表ひょう現げんが多い。
→18課か2「~ながら」
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Ⅱ・6 ~んばかりに・~んばかりの・~んばかりだ ★1
【ほとんど~しそうな様よう子すで】
①彼かの女じょに泣なかんばかりに頼たのまれたので、仕事を代わってあげることにし
た。
②あの男は今にも殴なぐりかからんばかりに警けい官かんに文もん句くを言っている。何
があったのだろう。
③演えん奏そうが終わると、会場の人たちから割われんばかりの拍はく手しゅが起こっ
た。
④彼かれの言い方は、まるでぼくの方が悪いと言わんばかりだ。
接続 Vない+んばかりに(「する」は「せんばかりに」)
▶ある行こう為いの様子が「ほとんど~しそうだ」というときの言い方。