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Ⅰ 経けい過か
どのような過か程ていを通とおって、そうなったかを言いいたいとき
★3
1 ~たところ
★2
2 ~あげく(に)・~あげくの
3 ~末すえ(に)・~末の
4 ~きり・~きりだ
★1
5 ~に至いたって(は)
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Ⅰ・1 ~たところ ★3
【~したら/~した結けっ果か】
①レポートのテーマについて先せん輩ぱいに相そう談だんしてみたところ、先輩はいろい
ろアドバイスをくれた。
②久ひさしぶりに先生のお宅たくをお訪たずねしたところ、先生はお留る守すだった。
③明日あすはハイキングなので、天気はどうかと思おもってパソコンで調しらべてみたと
ころ、一いち日にち中じゅう晴はれのようだった。
④田た中なかさんならわかるだろうと思おもって聞いてみたところが、彼かれにもわから
ないということだった。
接続 Vた+ところ
▶1)「~したら、こんな状じょう況きょうだった」「~した結果、こんなことがわかった」などと説せつ明めいすると
きに使つかう。
2)④の「~たところが」は、「~したが、しかし…」という気き持もちが加くわわる。
3)後あとの文ぶんにはたまたまそうなった結けっ果かを言いうので、話す人の意い志しを表あらわす文ぶんは来な
い。
╳両りょう親しんと相そう談だんしたところ、オーストラリアへの留りゅう学がくを決きめた。
◯両親と相談したところ、オーストラリアへの留学に賛さん成せいしてくれた。
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Ⅰ・2 ~あげく(に)・~あげくの ★2
【いろいろ~した後、とうとう最さい後ごに】
①人にん気きバンドのCDを買おうと3時間も並ならんだあげく、結けっ局きょく買えな
かった。
②太た郎ろうはお金のことや友人の問題でさんざん親おやに心しん配ぱいをかけたあげ
く、とうとう家を出てしまった。
③この問題については、長ちょう時じ間かんにわたる議ぎ論ろんのあげく、とうとう結け
つ論ろんは出なかった。
④あのときは山でさんざん道に迷まよったあげくの果はてに大おお雨あめにも降ふられ
て、本ほん当とうにこわかった。
接続 Vた/する動どう詞しのNの+あげく(に)
▶1)「いろいろ~した後あとで、とうとう残ざん念ねんな結けっ果かになった」と言いたいときに使う。
2)1回かいだけのことや軽かるいことには使わず、「いろいろ・さんざん・長い時間」など、強きょう調ちょうする
言こと葉ばとよくいっしょに使う。
╳あの時、社長とけんかしたあげくに、会社をやめた。
3)④の「あげくの果はてに」は慣かん用よう表ひょう現げん。
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Ⅰ・3 ~末すえ(に)・~末の ★2
【~いろいろした後あと、最さい後ごに】
①帰き国こくするというのは、さんざん迷まよった末に決きめたことです。
②家族が父の任にん地ちの大おお阪さかへ移うつらないというのは、家族でよく話はなし
合あった末の結けつ論ろんです。
③試合はAチームとBチームの激はげしい戦たたかいの末、Aチームが勝かった。
④委い員いん会かいは5時間に及およぶ討とう議ぎの末に、来らい年ねん度どの主おもな
活かつ動どう計けい画かくを取とり決きめた。
接続 Vた/Nの+末(に)
▶1)「いろいろ~した後で、こういう結けっ果かになった」と言いたいときに使う。
2)「いろいろ・さんざん・長い時間」など、強きょう調ちょうする言こと葉ばとよくいっしょに使う。
3)Ⅰ・2「~あげく(に)」と違ちがって、プラスのこと、マイナスのことのどちらにも使う。
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Ⅰ・4 ~きり・~きりだ ★2
【~して、そのままずっと】
①子どもが昼、出かけたきり、夜の8時になっても帰ってこないので心しん配ぱいです。
②佐さ藤とうさんは10年前にスイスへ行ったきり、そのままスイスに定てい住じゅうして
しまったらしい。
③「課か長ちょうは?」
「具ぐ合あいがよくないから病院へ行くと言って出たきりなんです。心配ですね」
接続 Vた+きり
▶多おおくの場ば合あい、「Vたきり、~ない」の形かたちで、後あとには次つぎに予よ想そうされることが起こらない状
じょう態たいが続つづいているという文ぶんが来る。
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Ⅰ・5 ~に至いたって(は) ★1 W
【~という重じゅう大だいな事じ態たいになって】
①39度どの熱ねつが3日も続つづくという事態に至って、彼かれはやっと医者へ行く気に
なった。
②関かん係けい者しゃは子どもが自じ殺さつするに至ってはじめて事の重大さを知った。
③学校へほとんど行かずにアルバイトばかりしていた彼だが、いよいよ留りゅう年ねんと
いう状じょう況きょうに至っては親に本ほん当とうのことを言わざるを得えなかった。
接続 Vる/N+に至って(は)
▶「~という重大な事態になって」という意味を表あらわす。後あとの文で「やっと・ようやく・はじめて」などの言こ
と葉ばといっしょに使って「どうなったか」を言う。