相手の話を3度受け入れてから、Butで反論。 | 説得力を高める30の方法
相手の話を聞いていると「それはちょっと違うな」と思うことがあります。
特に自分の話に自信を持っている人は、当たり前であるかのように話を進めます。
しかし、納得できないあなたは、こう言います。
「でも、違うと思う」
「でも」を使って言い返します。
言い返すと相手の話を否定していることになり、多少ながらも、雰囲気が悪くなるものです。
「でも」で言い返した会話は、また「でも」と言い返されます。
一触即発の雰囲気です。
子供じみたコミュニケーションになります。
一般的なコミュニケーションの上達本では、次のような会話を薦めています。
『「そうですね」と受け入れてから「でも」と言い返せばいい』
相手の話を、まず一度受け入れて、肯定することがポイントです。
「そうですね。でも」という話し方は「Yes→But」という流れです。
一度、相手の話を受け入れています。
私も多くのコミュニケーションの本を読んできましたが、共通しています。
悪くない話し方だと思います。
しかし、これだけでは物足りません。
私はさまざまな体験を通して、さらに効果的な説得力のある話し方を見つけました。
Yesを1回ではなく、3回言います。
Yesを3回言った後に、Butと言い返す話し方のほうが、さらに相手に聞いてもらいやすくなります。
「そうですね(Yes1回目)。
たしかにそのとおりです(Yes2回目)。
私の知人も同じことを言っていました(Yes3回目)。
しかし、~(But)」。
こうしたYesを3回繰り返した話し方に変えるのです。
Yesを3回も言えば、相手の話を肯定していることを強調しますから「この人は私の話を分かってくれている」と思ってくれます。
その後にくるButも、聞いてもらいやすくなります。
もう1つ会話例を挙げます。
「勉強は難しいけれど、でもやはり大切だ」という内容を伝えたいときです。
「いやあ、たしかに勉強は難しいし、面白くないですよね(Yes1回目)。
私も子供のころは、勉強と聞くだけで、元気がなくなってしまいました(Yes2回目)。
夏休みの宿題は、いつも後回しでしたよ(Yes3回目)。
しかし、そのように育ってきたから、今、苦労しているんです(But)」。
どうでしょう。
このように言われると「たしかにそうだな」と思いますし、なかなか説得力がありますね。
相手の話を肯定しつつ、柔らかく言い返すのが、上手な会話術です。
Butという反論でさえ、説得力が出てくるのです。