めぐりあひて 見しやそれともわかぬまに 雲がくれにし 夜半(よは)の月かな
紫式部
【歌意】 久しぶりにめぐり逢えたのに?夜中の月が見えたかどうかもわからないうちに雲にかくれてしまったように、あの人はあわただしく帰ってしまわれた???。
【作者】 (むらさきしきぶ) 973?~1019?年 藤原為時の娘。一条天皇の中宮彰子に仕える。『源氏物語』『紫式部日記』の作者。
【説明】 7月10日ごろ、久しぶりに再会した幼友達が、ほんのわずかな時間で月のように帰ってしまったので詠んだ歌。