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宇宙怪人-长翅膀的蜥蜴(01)

时间: 2021-10-01    进入日语论坛
核心提示:はねのある大トカゲ ところが、それから一月ほどのあいだなにごとも、おこりませんでした。日本に「空とぶ円盤」がおちたという
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 はねのある大トカゲ

 ところが、それから一月ほどのあいだなにごとも、おこりませんでした。日本に「空とぶ円盤」がおちたということは、世界じゅうに知れわたって、各国の新聞にデカデカと、その記事がのりましたが、円盤は、丹沢山から消えたまま、なんのおとさたもなく、はねのある大トカゲの怪物も、どこにも、すがたをあらわしません。まるで、あのさわぎは、東京じゅうの人が、みんなそろって、おそろしい夢を見ただけではないかと、思われるほどでした。
 かわったことといえば、たったひとつ、平野少年のまわりに、ちょっと、みょうなことが、おこっていました。
 それは、平野君のだいすきな北村さんが、ゆくえ不明になったことです。北村さんは、まえにもしるしたように、平野君の近くの小さい家に、耳のとおい、やといばあさんと、ふたりきりで住んでいたのですが、円盤事件があってから、二日ほどのち、「ちょっと散歩してくる。」といって、家を出たまま、ゆくえ不明になってしまったのです。
 ばあさんが、さわぎだして、警察にもとどけ、こころあたりを、くまなくさがしたのですが、北村さんは、どこにもいませんでした。
 そして、ゆくえ不明のまま、一月ばかりたってしまったのです。
 ある日の午後のこと、平野少年が、おうちの近くの原っぱを歩いていますと、あれほどさがしてもみつからなかった北村さんに、ヒョッコリと出あいました。
 しかし、北村さんは、人ちがいではないかとおもうほど、やつれはてていました。頭の毛はモジャモジャになり、ほおから、あごにかけて、ぶしょうひげが、うすぐろくはえ、顔色はまっさおで、服もしわくちゃになって、まるで、ゆうれいのようなすがたでした。
「北村さん、北村さんでしょう。いったい、どうしたの?」
 平野君が、声をかけますと、北村さんは、やっと気づいて、
「オオ、平野君か。ぼくはおそろしいめにあった。逃げだしてきたんだ。いまに、おっかけてくる。こんなところで、グズグズしちゃいられない。サ、ぼくといっしょに来たまえ。きみには話しておきたいことがあるんだ。」
 と、うしろをふりむきながら、いまにも、おってがせまってくるような、おびえかたです。
「おじさんのうちへ、いきましょう。ばあやさんが、心配しているんですよ。」
「イヤ、ぼくのうちへは、いけない。あぶないんだ。それより、いいところへいこう。通りへ出て、自動車をひろおう。」
「エ、いいとこって、どこです。」
「どこでもいい、だまってついて来たまえ。車にのってから話す。」
 大通りへ出ると、ちょうど、むこうから走ってきた自動車をとめて、おおいそぎで、とびのりました。平野君も、しかたがないので、つづいてのりこみます。
「どうしたんです。わけを話してください」
「それは、いまにわかる。むこうへついてから、話す。」
「むこうって、どこなんです。」
「それはいってもいい。きみも名まえは知ってるだろう。明智小五郎先生のうちさ。」
「え、じゃあ、あの名探偵の……。」
「そうだよ。警察にも知らせなければならないが、まず明智探偵だ。ぼくは明智さんには、まえに二、三どあって、よく知っているんだよ。こういうときには、あの人に相談するのが、いちばんいい。」
 それきり、北村さんはだまりこんでしまいました。
 話しかけても、返事もしないのです。
 やがて、自動車は、千代田区にはいり、明智探偵事務所の前にとまりました。ベルをおすと、リンゴのようなほおの小林少年が出てきました。名探偵の助手として、せけんに知られた少年です。
 さいわい明智探偵も、うちにいたので、すぐ洋風の客間にとおされ、まるいテーブルをかこんで、明智探偵、小林少年、北村さん、平野少年の四人が、席につきました。
 あいさつがすむと、北村さんは、いそいで話しはじめます。
「明智先生、ぼくは一月のあいだ、空とぶ円盤の中にとじこめられていたのです。けさ、やっと、すきをみつけて、逃げだしてきたのです」
「エッ。」
 きいている三人は、顔見あわせて、おもわず、おどろきの声をたてました。あの円盤は、どこかへ、飛びさったとばかり、思っていたからです。
「円盤って、あの丹沢山へおちた円盤ですか。そして、それはいったい、どこにあるのです。」
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