日本人は誰が本当の責任者なのか分かりにくい、と言われている。日本人と会議をすると、すぐに「それは本社と相談して」と言われるからだ。その場で決めてくれない。会議に出ている社員ばかりではない。社長でさえ、いや日本の首相でさえ、その場で1人で決めることはできないのである。周りの人々と相談して、全員の了解を取ってはじめて決定できる。日本人はそれに時間をかける。
このことは、よく外国人から批判の対象になってきた。しかし、私はその批判に対して二つのことを言いたい。
第一に、これは日本のことだけではないということだ。実はどこの国にもあることである。大統領でも、首相でも、何でも1人で決めていたら大変なことになる。周りと相談するのは当然のことだ。ただ日本のやり方はそれが徹底していて、ほかの国より厳しいだけなのである。
第二に、そのおかげで日本人はまとまって次の行動ができるのである。つまり、決定には時間がかかるが、( )。
したがって、「本社と相談しまして...」決して悪いことではないのだ。
1、「日本人は誰が本当の責任者なのか分かりにくい」のはなぜか。
①首相以外は物事を1人で決められないから。
②物事を決定するとき、全員の了解が必要だから。
③物事を決定するとき、外国人の批判を避けているから。
④物事を決定するとき、責任者はいつも本社にいるから。
2、「これ」は何を指しているか。
①物事を会議の場だけで決定しないこと。
②会議に出ている人々で相談して決定すること。
③大統領や首相に物事の決定権があること。
④首相の決定について外国から批判があること。
3、( )に入るものはどれか。
①そのために、決定の後から反対があるのだ。
②その後で、責任者を決めることができるのだ。
③その後で、反対者もなく計画が進められるのだ。
④それまでは責任者は1人で計画が進められるのだ。