趵突泉及び済南
A済南は「泉城」と呼ばされるほど、泉が極めて多い年でございます。昔の史料によりますと、有名な泉だけでも72あるとのことでございますが、現在では117だけにまで達しています。
C確かにそのようですわ。「家家に泉あり、軒軒に柳ある」と言った感じですね。
Aはい。市街区だけでも、百ヵ所余りの泉水池がございます。地理的には、済南の泉は趵突泉,黑虎泉,五竜潭泉,珍珠泉と、四つの群れに分けられますが、清らかで甘みがあって、18度ぐらいの恒温を田町増すので、飲用水に最適でございます。
Bああ、ここが趵突泉公園でしたね。
Aはい。どうぞ、お入りください。、、、
実は、この公園は趵突泉をはじめ、金線泉、柳絮泉、漱玉泉など、20近くの泉を持つ正真正銘の泉の公園でございます。
Cまあ、すてき。きれいなお水ですね。ほら、青々とした水草に赤い金魚が戯れていますわ。
B池の中のほどに泉が三ヵ所所噴出しているところを観ると、確かに趵突泉の「趵」は跳躍する意味で、「趵突」とは高く噴出すと言うことでございます。「老残遊記」によりますと、趵突泉は「多きい泉水が三柱、そこから沸きあがり、水面より約1メートルもの高さになる、、、いずれも釣る瓶より太い。」と言った名所でございました。残念なことには、今は地下水を汲みあげる為に、「不当を思わせる勢いでごうごうと音をたてている」と言われた昔どおりの噴出はもうめったに見られなくなりました。
Bどうりで。本当に残念ですね。
Cあら、きれいですわ。
ほら、池の中を見て御覧なさい。この漢白玉の池の中に金の糸があるようですね。ピカピカしてますわ。
Aこれが金線泉でございます。この泉の趣は、ご覧のとおり、泉の水の波紋の揺らぎが太陽の光を受けて、あたかも金の糸のように見え隠れするのでございます。
Bうん、まさに格別な趣があるんですね。
Cおや、人が大勢集まっていて、何か面白い泉を楽しんでいるようですね。あっ、感嘆の声も聞こえてきましたわ。
Bうん、所々に水面の盛り上がる部分がありますね。ほら、ここのところ、白い泡が渦を巻いたり、あちらに小さな泡が一つ二つと浮かんだりして、その下から水が湧き出ているのでしょうね。
Aこれが泡の多いことで世に知られる真珠泉でございます。後から後から絶え間なくいけのそこからわきあがる泡が真珠のように見えるのでございます。
Cそういわれれば、なるほどと思いますわ。真珠泉って、いい名前ですね。
B名泉は七十二あると昔から言われているようですが、どれもこれも同じ源とから出ているのだそうですね。
Aはい。「済南七十二泉」の泉はすべて泰山の黒竜潭を源としております。ところが、黒竜潭の水がどこを洞もぐってきて個々に湧き出るのか、人工を絶した神秘が感じられるナゾでございます。
Cあのう、黒虎泉や五竜潭と言う泉の群れもあるんだそうですが、公園の中にはないみたいですね。
Aはい。黒虎泉は古城の彫に端にございます。その泉の水は変わった形をした石が林立している崖の底から湧き出し、石の洞穴を抜けて三つの石彫の虎の口から噴き出ます。洞穴の高さは人の背丈ほど、水の深さは約2メートル、勢いよく噴出した水は音を立てて池に落ちるのでございます。
Bえーと、五竜潭は住宅地区を流れている網の目のような泉ではないですか。
Aそうなのでございます。五竜潭は済南で一番深い泉で、そこが見えないほどでございます。市街くを流れているので、住民がいながらにして野菜洗いや洗濯ができるほど、生活に便利な泉でもございます。
C「泉城」に住んでいる人々は、この自然の恵みに十分恵まれて、なんと幸せな人たちでしょう。
Bうらやましいですね。