去年1年間に自殺した人は13年連続で3万人を超えましたが、警察庁が動機を分析したところ、就職の失敗による自殺が3年連続で増加し、学生の就職難を背景に20代の若者が153人と、前の年よりも25%増えました。
警察庁によりますと、去年1年間に自殺した人は3万1690人で、前の年よりもおよそ1100人減りましたが、平成10年以降、13年連続で3万人を超えました。年代別では、50代が最も多く5959人、次いで60代が5908人、次いで40代、30代、70代の順で、20代は3240人となっています。70代で自殺した人がやや増えましたが、ほかの年代ではいずれも前の年を下回りました。動機別にみますと、うつ病などの健康の問題が最も多く1万5802人、次いで借金や失業などの経済や生活の問題が7438人、親子や夫婦関係の悩みなどの家庭の問題が4497人、仕事の疲れや職場の人間関係などの勤務上の問題が2590人となっています。このうち就職の失敗は424人と3年連続で増加し、特に20代の若者が153人と前の年よりも25%増えました。国は、就職難を背景に自殺する若者が増えているとみて、大学などとも連携して相談窓口の利用を呼びかけるなど防止対策を強化しています。