[白文]15.子曰、君子博学於文、約之以礼、亦可以弗畔矣夫、
[書き下し文]子曰わく、君子博く文を学びて、これを約するに礼を以てすれば、亦以て畔(そむ)かざるべし。
[口語訳]先生がおっしゃった。『君子は学問を幅広く学んで、その知識を礼制によって集約すれば、人としての道を踏み外すことはないだろう。』。
[解説]君子は学問によって身につけた表層的な知識を、『礼の精神』によって統一し人格の陶冶に心血を注がなければならない。そのことを熟知していた孔子は、幅広い学問のみならず、その学問の知見を実際の人格性に反映させるための『礼』を重んじたのである。