[書き下し文]子曰く、吾(われ)は史の闕文(けつぶん)に及ぶべきか。馬ある者は、人に借して(かして)これに乗る。今は則ち亡きかな。
[口語訳]先生が言われた。『私は、歴史の記述が欠けている部分については言及しないようにしている。馬を持っている人は、自分が乗れなくても誰か(馬に乗れる人)に乗せて貰うことができる。しかし、今はそういった慎重さ・親切さがもうないのである。』
[解説]孔子が『歴史書に記述がないことを語る軽率さ』や『人に馬を貸してあげない不親切さ』を批判的に語っているが、この白文の書き下し文や解釈には幾つかの説がある、具体的に孔子が何を言いたかったのかは定かではない。