新井 紀一(あらい きいち、1890年2月22日 - 1966年3月13日)は、日本の小説家。実生活に裏打ちされた文章で知られた。日本の労働文学の代表的作家。砲兵工廠職工として働いていたことから「兵隊作家」とよばれた。別院一郎の筆名も用いる。
群馬県多野郡吉井町(現高崎市)に生まれる。 7歳のとき、東京の四谷警察署で巡査となっていた父のもとに母とともに上京する。四谷第一尋常高等小学校を卒業後、東京砲兵工廠に見習職工として働く。 労働文芸誌『黒煙』に処女作「暗い顔」を投稿。 1916年 「怒れる高村軍曹」「坑夫の夢」を発表。 日本の労働文学の代表作のひとつと評価される「友を売る」を『中央公論』に発表。
戦後は半ば筆を折り、伊豆大島に移住してフリージア栽培に従事した。