橋下氏の発言に波紋広がる 石原共同代表は橋下氏を擁護 桥下言论引发批判,石原力挺桥下
大阪市の橋下市長の発言をめぐって、波紋はさらに広がっている。いわゆる「従軍慰安婦」をめぐる発言に、疑問や批判などの声が上がる中、橋下氏は14日も、ツイッターで持論を展開した。
橋下氏は14日、ツイッターで「人間に、特に男に、性的な欲求を解消する策が必要なことは、厳然たる事実」とつぶやいた。
14日、ツイッターで、あらためて持論を述べた、日本維新の会の橋下共同代表。
その一連の慰安婦制度の容認発言が、今、波紋を呼んでいる。
橋下氏は13日、「銃弾が雨、嵐のごとく飛び交う中で、命を懸けて、そこを走っていくときに、猛者集団と言いますか、精神的にも高ぶっているようなそういう集団を、やっぱりどこかで、まぁ休息じゃないけれども、そういうことをさせてあげようと思ったら、慰安婦制度というものが必要なのは、これは誰だってわかるわけです」と述べた。
14日、閣僚からは異論が相次いだ。
稲田朋美行革担当相は「慰安婦制度っていうのは、大変な、女性の人権に対する侵害だと思っています」と述べた。
谷垣禎一法相は「今の時点で、必要性を強調するということをする必要があるのかどうか、私自信も大変疑問に思います」と述べた。
日本維新の会で、共に共同代表を務める石原 慎太郎氏は、橋下氏を擁護した。
石原 慎太郎氏は「軍と売春というのは、つきものでね。歴史の原理みたいなもので。決して好ましいものじゃないけども、基本的に彼は、そんなに間違えたことは言っていないと思いますよ」と述べた。
党のトップから出た慰安婦制度の容認発言に対して、他党からも疑問の声が上がった。
自民党の石破 茂幹事長は「(党のトップは)よく配慮してやっていかなければ、これは国益を損なうことになるのではないか」と述べた。
自民党の小泉 進次郎青年局長は「(専門家など)いろんな方と議論をして、判断していただく問題というのはありますから。これはもう、そちらの手に委ねた方がいいんじゃないですか」と述べた。
社民党の福島瑞穂党首は「当事者であった人たちを傷つけると同時に、全ての女性の人権を侵害する発言で、断固許せない」と述べた。
日本維新の会の国会議員団は、7月の参院選への影響を懸念し、橋下氏に、発言の真意を確認するとしている。
日本維新の会の小沢鋭仁国対委員長は「橋下(共同)代表が、個人的な発言をされたんだろうと思ってますので。(参院選が控えているが、影響は?)最小限に食い止めなきゃいけないですね」と述べた。
橋下氏の発言は、韓国でも伝えられた。
韓国MBCは「日本政治家たちの妄言が、絶えることなく続いています。もはや、戦争をするのに慰安婦が必要だったという発言まで出て、波紋が大きくなっています」と報じた。
14日朝の新聞でも、見出しに「妄言」などの言葉が躍った。
韓国外務省関係者は、橋下氏の慰安婦制度の容認発言について、「話にならない。日本の指導者が、日本自らの顔に泥を塗ることだ」と述べた。
さらに、橋下氏をめぐっては、別の発言も物議を醸している。
橋下氏は13日、「(米軍の)司令官の方に、もっと風俗業を活用してほしいと言った。そしたら、司令官は凍りついたように、苦笑いになってしまって」と述べた。
橋下氏は、5月初めに沖縄・普天間基地を訪問した際、アメリカ軍の司令官に対し、「もっと風俗業を活用してほしい」と進言したという。
これを受けて、アメリカ国防総省のリトル報道官は、「アメリカ軍が買春を拒否するのは、言うまでもない」と強調した。
また沖縄県民は、橋下氏の発言について、「恐怖心を持っているこっちの県民の人たちに対して、ものすごく失礼というか、傷つける言葉だと思います」、「ちょっと女性をばかにしているような感じですよね」と話した。
橋下氏は、14日のツイッターで、「米軍が法律で認められた日本の風俗業を利用することは、なんら問題ない」と述べている。