自動車メーカーの「マツダ」は、ブラジルなど中南米の新興国市場での販売を一段と強化するため、新たにメキシコに工場を造り、3年後をめどに、乗用車の生産を始める方針を固めました。
関係者によりますと、マツダは、大手商社「住友商事」と共同で新たにメキシコに工場を造り、3年後の2013年をめどに乗用車の生産を始める方針です。新工場では、ブラジルやメキシコなど中南米向けに、当初は年間10万台規模で小型車を生産する方向で、今後、具体的な投資金額などを詰め、計画を正式に決定する見通しです。メキシコは、南米各国と密接な経済関係を築き、日本ともEPA=経済連携協定を締結しているため、マツダは、成長が著しい中南米市場への拠点になると判断したものとみられます。マツダの海外展開は、これまで、筆頭株主だったアメリカの自動車メーカー「フォード」の世界戦略に左右されてきました。しかし、フォード」がマツダに対する出資比率を大幅に引き下げたため、マツダは、今回のメキシコ進出をきっかけに、独自の経営戦略の構築を進めることになります。