市民の抗議行動を受けて独裁的な政権が崩壊したチュニジアでは、14日以降、首都チュニスの国際空港でほぼすべての便が欠航していましたが、15日になって運航が再開され、足止めされていた観光客らが続々と帰国の途についています。
チュニジアでは14日、ベンアリ大統領が、市民の抗議行動を受けて国外に逃亡し、23年以上にわたって続いた独裁的な政権が崩壊しました。こうした混乱を受けて首都チュニスの国際空港では、ほぼすべての便が欠航していましたが、15日になって運航が再開されています。このうち、ドイツに向けては、大手旅行会社が手配した臨時便9機などが運航を始め、滞在していたドイツ人観光客が帰国し始めています。ドイツのフランクフルト空港に到着した観光客は「街中でデモに遭遇し、タクシーに飛び乗って逃げた」とか、「ホテルから絶対に外出しないように言われた。チュニジアの空港は大混乱していた」などと話していました。また、イギリスのガトウィック空港に着いた観光客の1人は「とても怖かった。ホテルの外からは銃声が聞こえ、自分たちがいた店も破壊されてしまった」と話していました。一方、フランスのァ‰リー空港では、チュニジア行きの便が欠航となり、帰国するチュニジア人らが、情報を求めて航空会社のカウンターの前に長い列をつくりました。フランス在住のチュニジア人男性は「信じられない気持ちだが、私たちには勇気があると信じている」と話していました。