中国では、経済の急成長に伴って海外からの旅客が急増している首都、北京に、新たに2つ目の国際空港を建設することになり、アジアの空の拠点としての機能を強化するねらいがあるものとみられます。
これは、16日から始まった北京の市議会に当たる「北京市人民代表大会」で、ことしから始まる5か年計画のプロジェクトの一つとして、発表されたものです。それによりますと、今の北京首都空港とは別に新たな国際空港を市の南部に建設し、4年後の2015年に一期工事を完了させて開港を目指すとしています。今の北京首都空港は、年間の利用客がおととし6500万人を超え、去年はおよそ7400万人と年々急増しており、建設当時に想定されていた利用客数の限界に近づいてきたことから新たな空港の建設が検討されていました。新たな国際空港は、年間の利用客を4000万人と見込んでおり、今の首都空港とあわせれば北京で1億2000万人の利用客を受け入れることができるということです。新しい空港の周辺には、高速道路や鉄道を整備していくということで、中国としては、北京に空港を増やすことでアジアの空の拠点としての機能を強化するねらいがあるものとみられます。