ニュージーランド南部で地震が発生して2週間となる8日、多くの日本人の行方が分からなくなっているビルの倒壊現場を現地入りしている家族たちが再び訪れ、初めてバスから降り立って現場の様子を間近に見て回りました。
ニュージーランド南部の地震では日本人28人が行方不明となり、これまでに1人の死亡が確認されましたが、残りの人たちの安否は地震発生からちょうど2週間となる今も分かっていません。現地にとどまって新たな情報を待っている20人ほどの家族は8日、各国から集まっている家族らとともに、警察が用意したバスに乗ってビルの倒壊現場に向かいました。家族たちは、今月2日にもバスで現場を訪れていますが、危険が伴うとしてバスを降りることができませんでしたが、がれきの撤去が終わったことなどを受けて、今回初めてバスから降りることが許可されました。ヘルメットをかぶった家族たちは、手に花束やカメラなどを持って、ほぼさら地となった現場を間近に見て回りました。家族たちは、1時間ほど現場にとどまったあとバスに戻りましたが、肩を寄せ合ったり、倒壊場所を何度も振り返ったりする人の姿が見られました。今回の地震では、これまでに166人の死亡が確認され、57人の身元が明らかになっていますが、このうち身元が確認された日本人は1人にとどまっており、ニュージーランド政府は、身元の確認をできるだけ急ぎたいとしています。