広島県の公立高校の一般入試で、国語の問題の答えの漢字が、一部の試験会場の受験生のいすに貼られた注意書きのラベルに含まれていたことが分かり、県の教育委員会は、このいすがあった会場の1200人余りの受験生全員を正解とすることにしています。
7日に広島県で行われた公立高校の一般入試のうち、国語の試験では、「投げる」という漢字を書かせる問題が出されました。ところが、広島県教育委員会によりますと、東広島市の黒瀬高校など8つの高校の12学科の試験会場では、受験生が座るいすの背もたれに貼られた注意書きのラベルに、「投げる」の漢字が含まれていました。ラベルには、「いすを投げたり倒したりしないでください」と書かれ、すぐ後ろの受験生から見える位置に貼られていたということです。このため、県教育委員会は、この漢字の問題について、8校12学科の受験生1255人全員を正解とすることにしています。ほかにも、いすに同じようなラベルが貼られた高校がありましたが、試験前に気付いて、テープで隠す対策を取ったということです。広島県教育委員会の河田敦之課長は「公正さが何よりも重要な試験でこのようなことが起き、遺憾に思います。再発防止を徹底していきたい」と話しています。