リビア情勢について、国連安全保障理事会は、政権側による市民への攻撃をやめさせるためにはカダフィ大佐らに対する制裁も有効な手段であるとして、国連加盟各国に対し、カダフィ大佐名義の資産の凍結など先に採択した制裁決議の内容を着実に実施するよう改めて求めることになりました。
国連安保理は、先に、リビアの最高指導者のカダフィ大佐やその家族らを対象に、国連加盟各国にある資産を凍結するとともに、入国も認めないなどとした制裁決議を採択しましたが、28日の会合では、その効果的な実施方法について協議が行われました。協議の中で安保理の下に設けられた制裁委員会の委員長を務めるポルトガルのカブラル国連大使は「制裁の成功の是非は、国連加盟各国が積極的に行動するかどうかにかかっている」と述べました。そのうえで、会合では、カダフィ政権側による市民への攻撃をやめさせるためには、カダフィ大佐らへの制裁も有効な手段になるとして、国連加盟各国に対し、先に採択したカダフィ大佐名義の資産の凍結などを柱とする制裁決議の内容を着実に実施するとともに、その状況を速やかに制裁委員会に報告するよう改めて求めることになりました。