25日夕方、奈良市中心部の片側3車線の国道の一部が陥没しているのが見つかり、アスファルトを剥がして調べたところ、石組みの枠で囲われた直径2メートルほどの穴が開いていることが分かりました。江戸時代以降に造られた井戸の跡ではないかとみられ、緊急に埋め戻されました。
25日午後5時半ごろ、奈良市の中心部で、片側3車線の国道369号線の一部が陥没しているのをパトロール中の白バイの隊員が見つけました。連絡を受けた奈良県が、アスファルトを剥がして調べたところ、積み上げられた石で囲われた直径およそ2メートル、深さ1.5メートルほどの円い穴が開いていることが分かりました。奈良県によりますと、穴は江戸時代以降に造られた井戸の可能性があるということで、県では、国道を造る際に埋められた井戸の中の土が、車が通過するうちに圧縮され、空洞が出来たのではないかとみて緊急に埋め戻しました。奈良県奈良土木事務所の篠原健一郎主査は「このような空洞は初めて見たので驚いている。今後、気をつけてパトロールしたい」と話しています。現場の付近には、奈良公園や興福寺などがあり、多くの修学旅行の生徒や観光客が訪れるところですが、陥没による事故はありませんでした。