ヨーロッパで伝統ある映画祭として知られているスイスの「ロカルノ国際映画祭」で、ことしは、最優秀賞を競う部門で日本から2つの作品がノミネートされるなど、これまでになく日本映画が注目を集めています。
スイス南部で毎年夏に開かれる「ロカルノ国際映画祭」は、今月3日から始まり、最優秀賞を競うコンペティション部門には、世界各国から20の映画がノミネートされています。日本からも2つの映画が選ばれ、このうち、青山真治監督の『東京公園』は、カメラマン志望の若い男性が3人の女性とのふれあいを通して自分自身と向き合っていくという内容のラブストーリーです。9日には、青山監督が舞台あいさつに立ち、3000人近く入る大ホールがほぼ満席となりました。また、富田克也監督の『サウダーヂ』は、山梨県甲府市を舞台に、外国人労働者など懸命に生きる人たちを描いた内容で、富田監督の出身地でもある甲府市の人達からの寄付などで制作されました。さらに、ノミネート作品のほかに、松本人志監督の新作『さや侍』も特別招待され、これまでになく日本映画が注目を集めています。最優秀賞に当たる「金の豹賞」は、日本時間の14日未明に発表されることになっています。