パレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは、18日から続くイスラエルとの戦闘について、攻撃を停止すると宣言しましたが、ガザ地区からはその後もイスラエルに向けてロケット弾が発射されており、双方の暴力の応酬が止まるのか予断を許さない状況です。
イスラエル軍は18日、イスラエル南部で市民を乗せた車両が襲撃され、8人が死亡した事件への報復として、パレスチナ暫定自治区のガザ地区への空爆を開始しました。これに対し、ハマスなどガザ地区の武装勢力は、イスラエル側に多数のロケット弾を撃ち込み、双方の暴力の応酬が5日間にわたって続いています。こうしたなか、ハマスの報道官は、22日、「攻撃を停止することでイスラエルと合意した」と述べ、戦闘を止める考えを示しました。パレスチナの指導部は来月、国連に独立国家として加盟申請を行う方針で、ハマス側もこうした時期に戦闘が続くことは避けようとしたものとみられます。しかし、ハマスが攻撃の停止を宣言したあともこれに従わない別の武装勢力が、イスラエルに向けてロケット弾の発射を続けており、双方の暴力の応酬が本当に止むのかどうかは予断を許さない状況です。