東京電力福島第一原子力発電所の事故の本格的な賠償に向け、請求書などの発送が始まった今月12日以降、東京電力のコールセンターに寄せられる、「説明書が分かりづらい」といった苦情や問い合わせが、毎日およそ3000件に上っていることが分かりました。
東京電力は今月12日から、福島第一原発事故で避難を強いられた人などおよそ14万人に、避難にかかった宿泊費や交通費、それに精神的損害などの賠償基準が書かれた説明書や請求書を発送し、請求の受け付けを始めました。東京電力が設けた損害賠償についてのコールセンターに寄せられる苦情や問い合わせは、それまでは1日1200件ほどでしたが、今月12日以降は1日およそ3000件に急増したということです。東京電力では内容の詳しい集計はしていないとしていますが、「請求書の書き方が分からない」「説明書が分かりづらい」といった苦情や問い合わせが特に多いということです。これについて東京電力では、「損害を受けた方に対して、公平公正な賠償ができるよう、問い合わせには丁寧に説明するが、それでも必要な場合は書類の改善を検討したい」と話しています。