台風15号の影響で孤立した宮城県石巻市の牡鹿半島では、23日も道路の復旧作業が進められ、断水している地域では、給水車による住民への水の供給が始まりました。
石巻市の牡鹿半島は、土砂崩れや冠水で道路が寸断されましたが、22日までにほとんどの集落への道路が通れるようになりました。このうち新山地区では、22日夜、市の中心部からの道路が復旧し、孤立状態は解消しましたが、集落内の道路はアスファルトがはがれ、地面が大きくえぐられるなど、台風の爪痕が残っています。この地区では断水が続いていて、午前10時前に給水車が到着すると、ポリタンクなどを手にした住民が次々に水を受け取りに来ていました。58歳の男性は「震災から一歩踏み出そうとしたら台風が来ました。大変だけど若い人も残ってるし、頑張ります」と話していました。また、77歳の女性は「水が玄関いっぱいに入り込んできて怖かったです。石が転がって壁に当たる音がまるで雷のようでした。53年住んでいますがこんなことはなかったです」と話していました。牡鹿半島では泊地区に住む59世帯160人が孤立した状態が続いていて、石巻市が復旧作業を進めています。