陶芸や染め織物など日本の優れた伝統工芸作品を集めた展覧会が東京で開かれています。
日本伝統工芸展は、文化庁とNHKなどが優れた日本の伝統工芸を現代に伝えようと毎年開いていて、ことしは応募作品の中から入選した616点が展示されています。このうち「日本工芸会総裁賞」を受賞した新潟県の佐藤光男さんの作品、鋳紫銅花器(ちゅうしどうかき)「包(ほう)」は、溶かした金属を鋳型に流し込んで作った花器で、腰の座った重厚感ある形や、色彩の微妙な違いなどが圧倒的な存在感があると評価されました。またNHK会長賞に選ばれた大阪府の春木均夫さんの作品、木芯桐塑木目込(もくしんとうそきめこみ)「寝た子」は人形の芯や顔に桐を使った伝統的な技法を用いて、大人の女性がでんでん太鼓を持った姿から子どもへの愛情を表しています。日本伝統工芸展は、東京?日本橋の三越本店で来月3日まで開かれ、その後は名古屋や大阪など全国11の都市でも開かれます。