ガタガタ、キャンキャンなど、実際の音を写した単語を、擬声語と言います。一方、にこにこ、べったり、浮き浮き、のろのろ、さっと、など、は状態、行動をそれらしく写した単語です。それぞれの音に意味はないのですが、何となくそれらしく思えるから不思議です。こういった単語群を擬態語と言います。日本語にはこの擬態語が多いのです。
坂村真民さんは、四国は松山に住んで、阿弥陀への信仰と詩作に励む、市井の人です。『詩国』という雑誌を出しています。
坂村さんの詩のなかに「真民五訓(しんみんごくん)」という以下のものがあります。擬態語が使ってあります。
クヨクヨするな
フラフラするな
グラグラするな
ボヤボヤするな
ペコペコするな
この5つです。
擬態語は人間の行動を表す語ですから、これは、自分はこういった行動はとるまいという決意の表明です。
坂村さんが全体としてどういうことを言おうとしているのか、自分の体験に結びつけて、解釈してみて下さい。さらにこれに似せて、皆さんも、擬態語を使って、自分流に、3訓でも5訓でも作ってみませんか。