欧米の子供達の目を奪いつつある日本のアニメ、ポケットモンスター。国内では一時刺激的な映像のため問題にもなったことがあったが、今でも子供の一番人気のあるキャラクターがピカチューであることは確かだ。
実は日本のアニメが世界に広がって、特に今時の若者にアピールしているのは、ここ最近のことではない。自分でさえいわばJAPANEMATIONに引かれて日本語の勉強を始めたくらいだけど、まさに1980年代から2000年にわたって、日本の文化として実質的影響力を持っているのはマンガではないかと感じられる。
私が日本のマンガ、特にアニメーションにこだわって興味深く見ているのは、今までの「日本」と言う国のイメージと相当違っているところをその中に見いだせるためだ。
多分韓国だけではないと思うけど、日本と言えば国粋的で官僚的雰囲気が支配的だという印象が強い。その上よりはげしい競争をあおる経済大国、恵まれた先進国と言う固定観念を持っている。
しかしこう印象づけられた日本が、アニメーションの中では変化している。自ら一等志向、官僚主義、科学技術への固い信念から抜け出すように新しい思想を続々と見せているのだ。ところでそういう考えが既成社会への不満を持ち続けた世界あちこちの若者の共感を呼んだわけだ。でもここどとどまらないで、日本の文化、たとえば武士精神や伝統的美意識等が画面を通して世界へ繰り広げられているのが、もっともっと注目すべきではないか。
私は日本の一断面をJAPANEMATIONを通して見ようとした。そこには今まで私が育って来た世界と別世界ではない同じ感受性を持っている日本があり、違和感まであった日本の精神や文化にだんだん慣れていく私がいた。これからも変わっていく日本の社会や意識にアニメーションを持ってアクセスしたい。
(韓国、女性)
教師より
日本のアニメーションは世界的にもレベルの高いものがいくつかあり、私も日本語の練習にいくつか教材化しています。このクラスではまだアニメーションを見せていませんが、彼女のように日本に対する固定観念を変える人もいるなら、また授業でもとりあげようと思います。