皆さんは人から「外人」と呼ばれた時は、どう思われますか。「外人」という言葉の漢字を初めて習った時、私はとても驚きました。外人を漢字では「外の」人と書くからです。「外の」人とは、どういうことなのでしょうか。私は最初、それを宇宙人のことと思ってしまいました。
日本にいる外国人はとても日本語が上手でも、また、何年日本に住んでいても、周りの人に外人と呼ばれてしまいます。外人はいつまでたっても日本人にとって「外の」人なのです。
ではなぜそうなのでしょうか。外国人は日本の習慣や物の見方は、あまりよく分かりません。話し方も日本人とは違うのです。正しい方法を日本人がきちんと私達に教えてくれないからではないでしょうか。外国人は、日本のことを知ろうとする時、日本人はそれに対して、きちんと教えてくれて、外国人からも新しい見方を教わる。このような対等の関係というのは、人と人とのふれあいの基本だと思います。言葉が通じないから話をしたくないとか、あるいは、外国人にはいろいろな面倒があるから自分がかかわりたくないと言って、逃げていってしまっているのでは、外国人はいつまでたっても「外の」人のままなのです。
日本は周りが海に囲まれている島国なので、昔から外国の人々と距離を置いて暮らしてきました。また、日本には一つの民族しかないと言う意識が、どこかにあるのかもしれません。しかし、現在日本に滞在している外国人の数は、およそ300万人ともいわれています。もう、日本という国は、日本人だけのものではないのです。
現在の日本は、外国からの新しい技術やシステム等を、どんどん取り込んで発展してきました。言葉の面でも、外来語のように、ほとんど日本人の生活の一部になっているものもあります。
私は日本と言う国は、自分の家のドアや窓を全部閉め切って、テレビを見て外の世界を知ろうとする人々の国のように思います。それは、もうやめましょう。自分の家の中に人を招き入れて、自分が外に出て、人と付き合うことは大切なことです。
それに家でずっとテレビを見ているのでは、退屈してしまうのではないでしょうか。さあ、日本人よ、外に出ましょう。
(韓国、男性)
教師より
明るくて日本の流行に敏感で、外国人の中ではもっとも日本の生活に溶け込んでいるように見える人ですが、それでもこんな思いがあるのかなと思いました。日本人が外国人にどのように接するのか、本当の所は当の日本人には見えにくいのでしょう。