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怪盗二十面相-大侦探明智小五郎

时间: 2021-10-22    进入日语论坛
核心提示:名探偵明智小五郎 ネズミ色のトンビに身をつつんだ、小がらの左門老人が、長い坂道をチョコチョコと走らんばかりにして、富士屋
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名探偵明智小五郎


 ネズミ色のトンビに身をつつんだ、小がらの左門老人が、長い坂道をチョコチョコと走らんばかりにして、富士屋旅館についたのは、もう午後一時ごろでした。
「明智小五郎先生は?」
とたずねますと、裏の谷川へ魚釣(うおつ)りに出かけられましたとの答え。そこで、女中を案内にたのんで、またテクテクと、谷川へおりていかなければなりませんでした。
 クマザサなどのしげった、あぶない道を通って、深い谷間におりると、美しい水がせせらぎの音をたてて流れていました。
 流れのところどころに、飛び石のように、大きな岩が頭を出しています。そのいちばん大きな平らな岩の上に、どてら姿のひとりの男が、背をまるくして、たれた釣りざおの先をじっと見つめています。
「あの方が、明智先生でございます。」
 女中が先にたって、岩の上をピョイピョイととびながら、その男のそばへ近づいていきました。
「先生、あの、このお方が、先生にお目にかかりたいといって、わざわざ遠方(えんぽう)からおいでなさいましたのですが。」
 その声に、どてら姿の男は、うるさそうにこちらをふりむいて、
「大きな声をしちゃいけない。さかなが逃げてしまうじゃないか。」
としかりつけました。
 モジャモジャにみだれた頭髪、するどい目、どちらかといえば青白い引きしまった顔、高い鼻、ひげはなくて、キッと力のこもったくちびる、写真で見おぼえのある明智名探偵にちがいありません。
「あたしはこういうものですが。」
 左門老人は名刺をさしだしながら、
「先生におりいっておねがいがあっておたずねしたのですが。」
と、小腰(こごし)をかがめました。
 すると明智探偵は、名刺を受けとることは受けとりましたが、よく見もしないで、さもめんどうくさそうに、
「ああ、そうですか。で、どんなご用ですか。」
といいながら、また釣りざおの先へ気をとられています。
 老人は女中に先へ帰るようにいいつけて、そのうしろ姿を見おくってから、
「先生、じつはきょう、こんな手紙を受けとったのです。」
と、ふところから例の、二十面相の予告状をとりだして、釣りざおばかり見ている探偵の顔の前へ、つきだしました。
「ああ、また逃げられてしまった……。こまりますねえ、そんなに釣りのじゃまをなすっちゃ。手紙ですって? いったいその手紙が、ぼくにどんな関係があるとおっしゃるのです。」
 明智はあくまでぶあいそうです。
「先生は二十面相と呼ばれている賊をごぞんじないのですかな。」
 左門老人は、少々むかっ腹をたてて、するどくいいはなちました。
「ホウ、二十面相ですか。二十面相が手紙をよこしたとおっしゃるのですか。」
 名探偵はいっこうおどろくようすもなく、あいかわらず釣りざおの先を見つめているのです。
 そこで、老人はしかたなく、怪盗の予告状を、自分で読みあげ、日下部家の「お城」にどのような宝物が秘蔵されているかを、くわしく物語りました。
「ああ、あなたが、あの奇妙なお城のご主人でしたか。」
 明智はやっと興味をひかれたらしく、老人のほうへ向きなおりました。
「はい、そうです。あの古名画類は、わしの命にもかえがたい宝物です。明智先生、どうかこの老人を助けてください。おねがいです。」
「で、ぼくにどうしろとおっしゃるのですか。」
「すぐに、わたしの宅までおこしねがいたいのです。そして、わしの宝物を守っていただきたいのです。」
「警察へおとどけになりましたか。ぼくなんかにお話になるよりも、まず、警察の保護をねがうのが順序だと思いますが。」
「いや、それがですて、こう申しちゃなんだが、わしは警察よりも先生をたよりにしておるのです。二十面相を向こうにまわして、ひけをとらぬ探偵さんは、先生のほかにないということを、わしは信じておるのです。
 それに、ここには小さい警察分署しかありませんから、腕ききの刑事を呼ぶにしたって、時間がかかるのです。なにしろ二十面相は、今夜わしのところをおそうというのですからね。ゆっくりはしておられません。
 ちょうどその日に、先生がこの温泉に来ておられるなんて、まったく神さまのおひきあわせと申すものです。先生、老人が一(しょう)のおねがいです。どうかわしを助けてください。」
 左門老人は、手をあわさんばかりにして、かきくどくのです。
「それほどにおっしゃるなら、ともかくおひきうけしましょう。二十面相はぼくにとっても敵です。早くあらわれてくれるのを、待ちかねていたほどです。
 では、ごいっしょにまいりましょうか、そのまえに、いちおうは警察とも打ちあわせをしておかなければなりません。宿へ帰ってぼくから電話をかけましょう。そして、まんいちの用意に、二―三人刑事の応援をたのむことにしましょう。あなたは一足先へお帰りください。ぼくは刑事といっしょに、すぐかけつけます。」
 明智の口調は、にわかに熱をおびてきました。もう釣りざおなんか見向きもしないのです。
「ありがとう、ありがとう。これでわしも百万の味方をえた思いです。」
 老人は胸をなでおろしながら、くりかえしくりかえし、お礼をいうのでした。

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