(くうかい)
平安初期の僧。わが国真言宗の開祖。讃岐の人。灌頂号は遍照金剛。初め大学で学び、のち仏門に入り四国で修行、804年(延暦23)入唐して恵果(けいか)に学び、806年(大同1)帰朝。京都の東寺?高野山金剛峯寺の経営に努めたほか、宮中真言院や後七日御修法の設営によって真言密教を国家仏教として定着させた。また、身分を問わない学校として綜芸種智院(しゆげいしゆちいん)を設立。詩文に長じ、また三筆の一。著「三教指帰」「性霊集」「文鏡秘府論」「十住心論」「篆隷万象名義」など。諡号(しごう)は弘法大師。(774~835)