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尻尾のつり

时间: 2016-12-05    进入日语论坛
核心提示: むかしむかしの、ある冬の事です。 森には木の実がなくなってしまい、サルはお腹がペコペコでした。 ところが川に住むカワウ
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 むかしむかしの、ある冬の事です。
 森には木の実がなくなってしまい、サルはお腹がペコペコでした。
 ところが川に住むカワウソは、毎日おいしそうな魚をお腹一杯食べています。
 そこでサルは、カワウソに聞きました。
「カワウソくん。どうしたら、そんなに魚が捕れるんだい?」
 するとカワウソは、こう言いました。
「そんなの簡単さ。
 川の氷に穴を開けて、尻尾を入れるだろう。
 それから動かずに、じっと待つんだ。
 すると魚が、尻尾をえさと間違えて食らいつく。
 それをぐいっと、釣り上げるんだ」
「へぇー。ぼくもやってみよう」 
 サルはさっそく川へ出かけると、カチカチにこおった氷に穴を開けて尻尾をたらしました。
「うひゃあー、冷たーい!」
 尻尾がとっても冷たかったけれど、サルは動かずにじっとがまんをしました。
「待つんだ、待つんだ。もうすぐ、魚が食べられるぞー」
 しかし魚は、なかなか尻尾に食いつきません。
 そのうちサルは、ウトウトといねむりをしてしまいました。
 サルがふと気がつくと尻尾がこおりついてしまい、少しも動かす事が出来ません。
 しかしサルは、それを大きな魚が釣れたと勘違いをして、大喜びで尻尾を引っ張りました。
「うーん、重たいな。こいつは、よほど大きな魚に違いないぞ」
 サルは顔を真っ赤にして、力まかせに尻尾を引っ張りました。
「うーん、うーん、うーん」
 そして・・・。 
 ブチン!!
 あまりにも尻尾を力一杯引っ張った為に、サルの尻尾は途中でちぎれてしまいました。
 サルの顔が赤くて尻尾が短いのは、こういうわけだそうです。
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