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全昌寺・汐越の松

时间: 2017-12-05    进入日语论坛
核心提示:原文大聖持(だいしょうじ)の城外、全昌寺(ぜんしょうじ)といふ寺にとまる。猶(なお)加賀の地也(なり)。曾良も前の夜(よ
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原文
大聖持(だいしょうじ)の城外、全昌寺(ぜんしょうじ)といふ寺にとまる。猶(なお)加賀の地也(なり)。曾良も前の夜(よ)、此(この)寺に泊て、
 
終宵(よもすがら)秋風聞やうらの山
 
と残す。一夜の隔(へだて)千里に同じ。吾も秋風を聞て衆寮(しゅりょう)に臥ば、明ぼのゝ空近う読経(どきょう)声すむまゝに、鐘板(しょうばん)鳴て食堂(じきどう)に入。けふは越前の国へと、心早卒(そうそつ)にして堂下(どうか)に下るを、若き僧ども紙・硯をかゝえ、階(きざはし)のもとまで追来る。折節(おりふし)庭中(ていちゅう)の柳散れば、
 
庭掃(はき)て出(いで)ばや寺に散(ちる)柳
 
とりあへぬさまして、草鞋ながら書捨つ。
 
越前の境、吉崎の入江を舟に棹(さおさ)して、汐越(しおこし)の松を尋ぬ。
 
終宵(よもすがら)嵐に波をはこばせて
月をたれたる汐越の松 西行
 
此(この)一首にて、数景(すけい)尽たり。もし一弁を加(くわう)るものは、無用の指を立(たつ)るがごとし。
 
 
現代語訳
加賀の城下町【大聖寺】の城外、全昌寺という寺に泊まる。いまだ加賀の国である。
 
曾良も前の晩この寺に泊まり、一句残していた。
 
終宵秋風聞やうらの山
(意味)裏山を吹く淋しい秋風の音を一晩中きいて、眠れない夜であったよ。一人旅の寂しさが骨身にしみる。
今まで一緒に旅してきたのが一晩でも離れるのは、千里を隔てるように淋しく心細い。私も秋風を聞きながら僧の宿舎に泊めてもらった。
 
夜明け近くなると、読経の声が澄み渡り、合図の鐘板をついて食事の時間を知らせるので食堂(じきどう)に入った。
 
今日は越前の国に越えるつもりである。あわただしい気持ちで食堂から出ると、若い僧たちが紙や硯をかかえて寺の石段のところまで見送ってくれる。
 
ちょうど庭に柳の葉が散っていたので、
 
庭掃て出ばや寺に散柳
(意味)寺の境内に柳の葉が散り敷いている。寺に泊めてもらったお礼に、ほうきで掃いてから出発しようよ。
草鞋ばきのままあわただしく句を作った。推敲する余裕もなく書きっぱなしだ。
 
加賀と越前の境、吉崎の入江で船に乗って、汐越の松を訪ねた。
 
終宵嵐に波をはこばせて
月をたれたる汐越の松 西行
(意味)夜通し打ち寄せる波が松の木にかぶさって、松の梢に波の雫がしたたっている。それに月光がキラキラして、まるで月の雫のようだ。
 
この一首の中に、すべての景色は詠みこまれている。もし一言付け加えるものがあれば、五本ある指にいらないもう一本を付け加えるようなものだ。
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