美国小说家安•帕契特(Ann Patchett)创作过一部作品《美声(Bel Canto)》。讲述的是发生在南美某国副总统官邸的扣留日本人当人质的事件。解救人质的谈判一波三折,此间,游击队员与人质逐渐心心相印,并萌生了爱情的故事。
物語は南米ペルーの首都リマで起きた日本大使公邸事件に想を得て書かれた。4カ月の長きに及ぶ人質事件が軍の強行突入で終結したのは4月22日。きょうで20年になる。人質体験をふりかえる手記を改めて読み直した
该故事是从发生在南美秘鲁首都利马日本大使官邸的人质绑架事件获得了灵感而撰写成功的。长达4个月的人质事件最终以军队强行突破解决了问题,那天是4月22日。到今天已经过去了20年。值此之际我又重读了一遍回顾人质体验的笔记。
ゲリラは赤と白のマスクで顔を隠した男女14人。当初は銃やナイフで人質を威嚇した。だが籠城(ろうじょう)が長引くうち、態度がやわらぐ。公邸に毎日運びこまれる同じ弁当を食べ、日本のカップ麺や飲料に親しむ。現地局の流すNHKラジオ体操でともに体をほぐすようになった
游击队员男女共14人,他们都带着红白双色的面罩遮住了脸。最初,他们拿着枪和匕首吓唬人质。然而,在扣押人质长期拖延的情况下,态度有所缓和。每天吃着运入官邸口味相同的盒饭,以及日本的杯面和饮料,慢慢也就习惯了。而且,还随着当地电视台播放的NHK广播体操活动起身体来。
公邸では語学教室も開かれた。熱心なゲリラは、かな五十音の読みを覚え、将棋も指した。人質を「さん」付けする者もいる。ゲリラの少女は、人質に差し入れられた家族写真に見入り、気晴らしの合唱にも加わった
在官邸还举办了外语培训。认真地游击队员们逐渐记住了假名五十音的读法,甚至还下起了将棋。有的还对人质用起了“敬称”。有几个游击队女孩还对送进来给人质的家人照片可看得入神,并加入了振奋精神的合唱。
「リマ症候群」。その年の秋、日本の警察白書に登場した新語を思い出す。寒村出身で学業をあきらめたゲリラたちが、閣僚や外交官、企業幹部らである人質に感化されたことを指す。強行突入の際、ゲリラが人質殺害をためらう結果につながったとの指摘もある
我想起了那年秋天,日本警察白皮书出现了一个新词,“利马综合症”。特指那些出身于贫寒农村家庭,并放弃了学业的游击队员们被那些内阁官员、外交官以及企业主管等人质感化的情况。甚至还有评论指出正是这种感化,直接导致了在军人强行突破的时候,游击队员放弃了杀害人质的结果。
いつどこで人質事件に巻き込まれるか、予測もつかぬ昨今である。万一の場合、ゲリラの少年少女に理を説く力が自分にあるだろうかと自問した。
究竟会在何时何地被卷入人质事件?即便在今天仍无法预测。我们有必要扪心自问,在千钧一发的紧急关头,自己具备以理说服那些游击队男女后生的能力吗?