しかし、私はこの話が好きだ。笑い飛ばしてしまえないものを感ずる。
天気図を一所懸命調べた結果、雨は降らないと確信した。ところが、実際には雨が降っている。だとすれば、「 A 」が間違ったのであるが、それを「 B 」が間違っていると言うところがいい。そういう頑固さもあっていいのだと思う。
いや、気象学においては、そういう頑固さは笑い種かもしれない。しかし、仏教に関してであれば、( X )と思う。
例えば、仏教の教えは「競争をやめよ!」である。競争、競争と、血眼になって競争意識ばかり燃やしていると、私たちに心の余裕がなくなり、エゴイストになってしまう。競争をやめて、仲良く生きるのが人間として本当の生き方である。だが、そのようなことを言えば、必ずと言ってよいほど反論がある。あなたはそんな気楽なことを言うが、現実は厳しいのだ。その現実をどうする?!...といった反論である。
そんな時、「その「 C 」が間違っているのです」と、私は言いたい。何も現実に妥協するばかりかじゃないと私は思うが、おかしいであろうか...
1、「笑い飛ばしてしまえないものを感ずる」とは、どういうことか。
①この天気予報はまじめなものだと思う。
②何か別の意味があるように感じる。
③面白い話だが頑固さも感じられる。
④天気予報は正しくて雨のほうが間違っているように思う。
2、A、B、Cに入る言葉の適当な組み合わせはどれか。
①A:予報 B:天気図 C:現実
②A:天気図 B:雨 C:競争
③A:予報 B:雨 C:現実
④A:雨 B:予報 C:競争
3、( X )に入る適当なものはどれか。
①我々は競争をやめるべきだ。
②むしろ我々は頑固であるべきだ。
③やはり仏の教えに従うべきだ。
④我々は心に余裕を持つべきだ。
4、筆者がよいと考える「頑固さ」について、正しいものはどれか。
①簡単には現実に妥協しない頑固さ。
②厳しい現実の中で頑張る頑固さ。
③競争を絶対にしないようにする頑固さ。
④反論に負けないで頑張る頑固さ。