繁栄をつづけた針葉樹と衰退の一途をたどったイチョウ類。ここ数百年の植物界での交代劇の主役たちの運命を分けたのは、針葉樹は、松脂という非常に効果的に防御物質を進化させることによって、食害を効果的に回避することができるようになったのである。
虫に食べられてしまうのを防ぐことができれば、厳しい環境で成長が抑制されたとしても、光合成で稼いだものを少しずつ蓄積しながら、時間をかけてゆっくり成長していくことができる。( )、松脂を発明するという適応進化を成し得なかったイチョウは、食害に苦しんで結果、樹木進化の主役の座を降りなければならなかった。そして、大気汚染に強いことに現れているような別の面でのストレス耐性を獲得したイチョウ一種だけを残して絶滅してしまった。
1、「松脂」とはどういうものか。
①植物が発明した効果的な防御物質
②虫が食べたら死ぬほどの毒物質
③針葉樹の適応進化の産物
④食害を効果的に回避できる樹木の防御物質
2、地球上の植物になくてはならない成長条件は何か。
①食害を効果的に回避できること
②厳しくない成長環境
③ストレス耐性
④光合成
3、なぜイチョウ一種だけが残されて絶滅しなかったのか。
①別の面でのストレス耐性を獲得したから
②幸いに、食害に苦しんでいなかったから
③松脂を発明するという適応進化を成し得たから
④成長環境はそんなに厳しくなくて、時間をかけてゆっくり成長していくことができるから
4、( )に入る言い方として最も適当なものはどれか。
①だからといって
②それに対して
③そういえば
④ところが