よく知っている人が遠くに見えたとする。遠ければ遠いほど、その人は小さく見える。これはだれでもわかっていることである。が、もし、その人が五円玉の穴の中に収まるほどにしか見えなくても、頭の中では身長をちゃんと思い浮かべているのが普通である。五円玉の穴の中に収まるぐらい小さくなってしまったとは思わないのである。小さく見えるということで距離を感じ、頭の中で元の大きさにちかづけて解釈しているのである。人にかぎらず、道の幅にしても四角形にしても、それをどんな角度から見られたとしても、元の大きさ、形の感じとるという習慣がついているのである。
注 五円玉:五円の貨幣/ 収まる:入る
問い 「五円玉の穴の中に収まるぐらい小さくなってしまったとは思わない」とあるが、それはなぜか。
1 いろいろな角度から見るから 2 元の大きさを思い浮かべるから
3 その人がよく知っている人だから 4 元の大きさがわからないから