[書き下し文]君、食を賜う(たもう)ときは、必ず席を正して先ずこれを嘗む(なむ)。君、腥き(なまぐさき)を賜うときは、必ず熟て(にて)これを薦む。君、生けるを賜うときは、必ずこれを畜う(やしなう)。
[口語訳]主君から食べ物を下賜されたときには、必ず身なりを正して味見(毒見)をされた。主君から生臭い生の肉を頂いたときには、必ず煮てから宗廟にお供えした。主君から生きた動物を下賜されたときには、これを家畜して飼育された。
[解説]孔子が主君から食品を下賜されたときに、どのようにしてその食品を取り扱うのかについて述べた部分で、生きた動物であれば殺さずに家畜として飼育するあたりに孔子のヒューマニズムを感じることが出来る。